暴力団も人材難、跳ね上がりの暴走族に目を付け、組に引き入れようと狙っています。
 また、必ずと言っていいほど、暴走族の背後には暴力団組織が隠れています。暴走族の名前が「何代目」と言うのは、実は暴力団の「何代目○○組」という呼称に由来しています。 さらに、暴走族の着用する「特攻服」に暴力団の「代紋」が刺繍されているグループもあります。
この暴走族はその暴力団に上納金として毎月1人数千円から数万円を納めさせる実態があり、まさに暴力団の予備軍なのです。
 暴走族と暴力団の恐ろしい実態や予兆をを知り、次世代を担う少年を守りましょう。
   暴走族解体のために、心血をそそいだ暴走族取締班長のもとに、元暴走族が「真夜中になるといつも仲間と爆音を立てて暴走していたが、ある時、班長に本気で叱ってもらうことがきっかけで改心出来ました。これからは、家庭を大切にして、二度と過ちを犯さないようにします。」と更正を誓い立ち直りました。その暴走族の実態をまとめました。
暴走族加入の動機
   中学生のころから不良行為を繰り返し、自らの心の弱さを持った者同士がお互いに傷口をなめ合う形で、積もり積もった鬱憤、劣等感をはね除けようと、何らかの形で人に認めてもらいたい、存在感を示したい等から、格好良さにあこがれ、好奇心から暴走族に!その結果は、資金作りのために犯罪を強いられ悪の道へ、そして暴力団に引き込まれてしまうことが多い。
暴走族とは
   「集団で自動車または原動機付自転車を運転し、共同危険行為、最高速度違反、信号無視、整備不良車両運転等の違反行為(暴走行為という。)を行うもしくはその恐れのある者」つまり、改造車両等で集団により暴走等をして、一般市民に危険・迷惑を及ぼすグループを言います。
暴走族とはどんな集団か
 
  行為が反社会的である
      市街地等で集団暴走をして一般市民の迷惑となる行為をする反社会的集団です。
  犯罪集団でもある
      暴走族は、バイクや自動車を使った交通違反だけではなく、
       ●暴行●傷害●万引き●ひったくり●バイク・自動車の窃盗等のほかグループ間の争いで、殺人など凶悪事件も引き起こすなど、まさに暴力団の予備軍です。
暴走族はどんな行為をするのか
 
共同危険型暴走族
   2台以上の二輪車や四輪車で集団走行し●信号無視●蛇行・渦巻き運転●騒音運転等を行うもの。
★2年以下の懲役または50万円以下の罰金
★運転免許証は一発取り消し、同乗者も免許停止と厳しく処罰されます
ローリング族
   山間地等のカーブの多い道路で●走行タイムを競う●運転テクニックを競う等を行い、ほかの交通に危険を与える反社会的行為を行う集団です。
       
暴走族の構成
 

  ●総長、副総長がすべての構成員を統率する。

●相談役は現役メンバーに対する指導・助言を行う。

●親衛隊は総長・副総長の身辺を警護する。

●特攻隊は車列が暴走しやすいように、交差点で横から進入してくる一般の車両を強引に停止させ、ノンストップで目的地まで走行させる。

●旗持ちは二輪車の後部座席に乗車して、暴走族の所属を誇示する。

       
暴走族用語等
 
●「けつ持ち」とは  暴走の際に最後尾に位置して、自分達の暴走グループに、他の車両が割り込まないようにこれを防いだり、他の暴走族グループとトラブルになったとき、後始末をする者。「けつ持ち」をやる者は、暴走族の黒幕的存在で、暴走族を陰で操り、この者の影響力が強いと言われ、暴力団員であることが多い。
●「ギャラリー」とは  暴走族の暴走行為を見物し、はやし立て、暴走行為を助ける。
●「ギャング」  ギャングは、全員統一のカラーで揃えたTシャツやジャージを着用する。カラーで服装を統一することから「カラーギャング」とも呼ばれている。ギャング族同士のトラブルやギャングによる恐喝事件、集団リンチ事件などが発生しており、この後始末を暴力団に依頼すると、暴力団の手下にさせられることが多い。
■メンバーの交代時期について  18歳ころの夏から秋ころになると、後継ぎを見つけ「何代目○○」という暴走族を発足させ、世代交代している。
   
暴走族に誘われたときの対応  
  ☆甘い言葉に乗らない。

☆ついていかない。

☆はっきり断る。

☆強引な勧誘があったら警察・両親・先生に相談する。
 
     
出会い系サイトの罠  

  「出会い系サイト」関連事件の被害児童が急増していますので、次の点に注意してください。

●「出会い系サイト」には危険がいっぱい。
 「出会い系サイト」は、名前などを隠したままで、さまざまな異性と交際ができることから、暴力団の中には、出会い系サイトを利用して援助交際をさせ金を貢がせる者がいます。

●18歳未満の児童は、「出会い系サイト」を利用しないようにしましょう。
 ちょっと興味本位のつもりで、「出会い系サイト」を利用しても、犯罪者はやさしい言葉で身近にしのびよってきます。

●「出会い系サイト」を利用して援助交際に誘うと犯罪になります。
 中学生や高校生なども処罰の対象となりますので、注意してください。

 
       
   少年刑務所の受刑者が、暴力団組員に携帯電話を持たされ、小遣いをもらって暴力団組事務所の当番をするうちに組員にさせられ、命じられるままに悪の限りをつくして刑務所入りとなった「暴力団離脱者希望」の少年受刑者の手記から
1.暴力団という言葉で強くみせようとしたが 2.暴力団は悪(ワル)の集団
 「組に入れば、金に不自由しない。会社に乗り、女の子も向こうからやって来る」等誘われ、見栄とはったりで暴力団に入ったが、いい格好できるのは親分と兄貴分だけだった。  暴力団が金を稼ぐには結局犯罪を犯さなければ金が作れない遊び人。人を脅して金を巻き上げ、覚せい剤を売ったり・・・犯罪を平気でやる悪(ワル)の集団。
3.待っててくれるのは刑務所だけ
 暴力団で生活していた頃、社会への反発心が大き過ぎた。将来を考えてみると、暴力団は社会にとって不要。何も残らない。くだらない集団。残るものと言えば、「借金」と「前科」だけ!
4.暴力団が目をつける少年は
 *暴走族
 *薬物(シンナー・覚せい剤)乱用者
 *ゲームコーナーなど盛り場をうろつく無職の少年
5.暴力団の勧誘方法
 *経済的に楽になれるぞ!
 *外車にも乗れるぞ!
 *女の子が寄ってくるぞ!
 *街で大きな顔が出来るぞ!
  など
6.暴力団に入ると何をさせられるのか?
 *暴力団事務所の電話当番・掃除
 *組の雑用
 *組員と一緒に犯罪行為
 
*みかじめ料・債権の取り立て
 *自分の所属する暴力団に、毎月上納金を納める
7.暴力団に入った後の世間の風当たり
 *世間の目が冷たくなった
 *まともな友達がいなくなった
 *親から見放されるようになった
 *余計みじめになった
 

*校則が窮屈になり、校則を破り教師に歯向かうようになる。
*親のしつけを聞かなくなる。
*言葉遣いが乱れるなど、生活態度に変化が見られる。
*バイクに興味を持ち始める。
*夜間の外出が多くなる。

*頭髪や服装の乱れた友達が頻繁に出入りする。
*タバコやシンナーに手を出す。
*暴走族の写真入りカー雑誌を読む。
*夜間頻繁に携帯電話がかかってくるようになる。
*夜間の外出や外泊が多くなる。
*登校拒否・台業・外泊が多くなる。
*特攻服(作業服用の物にグループ名を刺繍)を持っている。
*暴走族の会費や暴力団への上納金を支払うために、万引きや恐喝等を行う。