本文へスキップ






平成29年度 研究概要 (第2部門)

H29-2-1
題  目 芋井地区での「ひょうたん栽培」かかわる生育的調査ならびに教育的活用
研究者 新井 清規
概  要 ヒョウタンは、北アフリカ原産のウリ科の一年生つる草の植物であるが、その気温条件等と生育との関係性についての研究は散見できない。気温との関係では、ヒョウタンに快適な温度条件ならびに不適合温度下ではヒョウタンにおいては未熟などの変化が生まれる可能性があることが研究から分かりつつある。〔「ひょうたん栽培」に関わる生育的調査〕植物を育てる、作業の際の工程が生まれる等の関わりの中において、学校内での主に総合的学習や生活科での学習材として活用できるということが明らかになってきた。また、その形から児童も興味を引くものである。〔「ひょうたん栽培」に関わる教育的活用〕しかしながら、本研究はまだ始めたばかりの基礎部分の研究に過ぎない。これからも、緒条件下での生育を追求、各教科並びに各教科等での実践を深めることを通して、更に確たる条件、並びに活用方法の模索を深化したいと考えている。
H29-2-2
題  目 木曽赤カブのLED照明を使った通年栽培と「すんき」の通年製造の実用化への研究
研究者 清水 秀文
概  要 【研究動機】木曽の赤カブは信州の伝統野菜として近年知られると共に、それを加工した「すんき」は植物性乳酸菌を使った食品として注目されている。しかし、赤カブの栽培が秋期であるため「すんき」も食品としての普及には広がりを欠く一因となっている。そこで室内条件下でLEDライトを用いた水耕栽培を試みることで年間通した製造への一助となるよう実験を行った。【研究方法】(1.水耕栽培実験)4種の色温度の異なるLEDライトを用いて水耕栽培し生育状況を観察、品質を調査する。(2.すんき製造実験)栽培したカブを用いてすんきの製造実験を行なう。【成果等】・LEDライトは3500Kで栽培すると、クロロフィルの値も高く収穫重量も多かった。・今回は少量のカブしか収穫できなかったが、屋内でLEDライトを使用して栽培したカブからすんきを作ることが可能であるということを証明することができた。・収量を増やすため育苗の方法や水耕溶液の管理に工夫と熟練が必要である。
H29-2-3
題  目 中部地方領家帯、大鹿村桶谷苦鉄質岩体について
研究者 手塚 恒人
概  要 領家帯には、大量の花崗岩の中に、少量ではあるが苦鉄質岩が存在する。この苦鉄質岩は、領家帯深部の情報が得られるとして、古くから研究対象とされ、多くの論文が発表されている。私が表記の大鹿村桶谷苦鉄質岩体を研究対象にした理由は2つある。ひとつは、過去の領家帯の苦鉄質岩体の論文には見られなかった、堆積岩起源の変成岩捕獲岩があるということ、もうひとつは、細粒苦鉄質岩から粗粒苦鉄質岩(ハンレイ岩)まで漸移している様子がはっきり見られることである。調査研究の結果、苦鉄質マグマは、堆積岩源変成岩中へ貫入して変成岩捕獲岩をもつようになったことがわかった。また、一部の接触部で苦鉄質岩が細細粒というべき小さな結晶になっていることから、苦鉄質マグマは、変成岩が冷えた後に貫入していることもわかった。変成岩には、白雲母を多く含むところで領家帯最高温度を示す珪線石が見られるが、これが、苦鉄質マグマの影響であるかどうかは、わからなかった。
H29-2-4
題  目 日本アルプス登山中の熱中症および低体温症リスクを評価するための環境測定
研究者 藤堂 庫治
概  要 夏山登山における熱中症や低体温症の事例は報告されている。どちらも湿球黒球温度(WBGT)で測定することができるが、登山環境下でのWBGT測定報告はみあたらない。今回、夏季北アルプス登山における環境リスクを明らかにするためにWBGTを測定した。測定期間は2017年7月26日から8月19日の25日間とした。測定場所は蝶ヶ岳登山口の徳沢(標高1555m)と蝶ヶ岳山頂直下の蝶ヶ岳ヒュッテ(標高2670m)とした。WBGT測定はKestrel5400CLを使用し、1時間毎にデータログした。環境リスクは、熱中症を21度以上、低体温症を10度未満に設定し、それぞれの観測日数を検討した。WBGTは登山口で18.8±3.3度、山頂で12.7±2.0度であった。登山口では熱中症の環境リスクを14日間、山頂では低体温症の環境リスクを12日間記録した。登山口での低体温症リスクと山頂での熱中症リスクは測定されなかった。北アルプス夏山登山では、熱中症リスク環境から低体温症リスク環境へ移動することが明らかとなった。
H29-2-5
題  目 自然事象を効果的に観察するための身近なICT機器による顕微鏡画像提示機器と3D画像対応のプレパラートの開発と評価 −観察画像や観察動画の3D化を目指して−
研究者 林 康成
概  要 本研究では、I-padやタブレットなどのマルチタッチ方式のユーザインタフェースに着目し、水中微生物等の動画像を観察することが可能なテーブルトップ型顕微鏡画像提示機器を開発した。また、他のアプリケーションにより再構築した画像を回転させる技術や、立体構造物の断面を連続的に観察するといった既存の技術により加工し、児童に立体を意識させながら把握させることができた。さらに、開発したI-padやタブレットなどの顕微鏡画像提示機器を使用して撮影された画像を3D化して、小・中学校の学習内容を理解するために役立つような3D教材を作製した。これらの教材は、教科書の2次元的な情報では把握するのが難しい微細な構造に関して、3D 立体再構築を行い、教科の詳細な内容をより良くサポートすることができるものであった。
H29-2-6
題  目 自動撮影カメラを用いた学内で観察される動物の同定および小学校理科におけるデジタル教材としての活用の検討
研究者 福岡 泰仁
概  要 窓に当たって死んだ鳥などを土に埋めておくと掘り返されてなくなっていたり、夏には、学級園のトウモロシが動物に食べられた跡が見られたり、冬には雪の上に動物の足跡が残っていたりしたので、どんな動物が来ているかを確かめる事にした。市販の赤外線カメラを校内に7月から2月中旬まで置くことにより、キツネやネコやテンが夜に来ていることやキツネが学校に来る時間は、22時から2時が多いことが分かった。また、9月から12月頃に見られたうんちには、植物の種子が多かった。授業では、キツネが植物の種子を運ぶ事や、生き物が、食べたり食べられたりすることが身近で行われていることを知る事が出来た。また子ども達も「キツネを見たよ」・「うんちが中庭にあった」などの情報を寄せてくれるようになり、生き物に関心を持つ子も増え、学校のホームページに写真や動画を載せた所、アクセスが増えた。
H29-2-7
題  目 マルチフラクタル解析による太陽活動の気候レジームシフトへの影響
研究者 丸山 文男
概  要 古くから、太陽活動と気候変化の間の関係が調べられている。一般にフラクタル性は、太陽活動や気候変動の各指数の時系列の変化の中にも見られる。気候レジームシフト(気候がある状態から他の状態へ、各々の状態の持続時間よりもはるかに短い時間で遷移すること)は、太陽黒点数が増加し地磁気活動の乱れが大きい時に起きる。気候レジームシフトの時、太平洋十年規模振動 (PDO) 指数はマルチフラクタル性からモノフラクタル性に変化した。太陽黒点数, 地磁気活動度指数においてもマルチフラクタル性が弱くなっている。したがって、気候レジームシフトの時、PDO指数のフラクタル性の変化と太陽活動指数のフラクタル性の変化は互いに対応し、太陽活動は気候レジームシフトに影響している。フラクタルの観点から、太陽活動、地磁気活動、気候レジームシフトの間の関係を明らかにした。これらの研究は、太陽活動と気候変化の間の研究に役立つ。

このページのトップに戻る 
   




過去の研究概要
(リンクしています。)