*2001年来日 WEE的こぼれ話*
***まずは、B&Sありがとう!***

4日間、毎晩彼らを見ていてたくさん発見をした。メンバー1人1人、ベルアンドセバスチャンというバンドで
一生懸命演奏し、楽しみ、楽しませ、そして去って行く。私は彼らに心からのお礼と共に、
1人1人にこんな言葉をかけたかった。

サラ!実はイゾベルよりもコーラスをたくさん手がけているのですね!時にギター、時にリコーダー、
そしてヴァイオリンに歌。ベルアンドセバスチャンはあなたがいないとだめですね!
足を組んでヴァイオリンを演奏する姿、忘れられないよ!

ベル、あなたのお洋服はいつもとても可愛い。あのボブディランのワンピはどこで見つけたのですか?
一生懸命シャカシャカしていたあなたを皆笑顔で見守っていたね。

ミック、トランペットにホルン。特殊な楽器でベルセバの歌に素晴らしい哀愁と美しさを加えている
あなたと、お話がしてみたいです。Dog On Wheelsであなたに泣かされた人は数知れないはず。

リチャード、いつも後ろの方で静かな情熱を叩き続けるあなたはビリヤードの名人だそうですね!
いつか教えていただきたいです。しっかりとリズムを刻むあなたはとても頼もしいメンバーですね!

クリス、毎晩静かに美しいピアノの旋律を弾きつづけていたあなた、本当はソウルボーイなんですね!
Slyの時にとっても楽しそうだった姿が印象的でした。あなたの主催するクラブもいつか行ってみたいです。

ボビー、ベルセバの新メンバーであるあなたのウルフカット(?)と甘いマスクにメロメロになった
女の子は多いはず。静かに控えめに、でもとても存在感がありました。

スティービー、前にお会いした時は熊さんみたいだったけど、演奏しているあなたは、とっても
かっこよくて、セクシーでした!足をきっちりそろえて立って、ギターを背中に回して手拍子を打つ姿に
私は毎晩母性本能を刺激されていました。(笑)ブルースハープもギターも歌声も・・・
あなたはやっぱりROCK MYTH(ロックの神話)でした。

そして
スチュワート、今度私とクラブに行って踊りませんか?がっしりした体をいつもぴたぴたTシャツで
包むあなたはほんとにセクシーです。あなたのその優しい声と、イマジネーションの源は何ですか?
いつも自然体で、でもメンバーや観客を一生懸命に気遣って、楽しませようと必死な姿。いろいろなものを
心の中にまだまだ秘めていそうなあなたの事がもっともっと知りたいです。

ストリングセクションにフルート奏者の方々、毎晩美しい旋律をどうもありがとう!

なんだかお客さんなのにお礼ばかりで変かもしれないけれど、
彼らのステージからは私たちを
楽しませようと、満足させよう
必死な姿が感じられた私は、何だかお礼の言葉しか思いつきません。
ありがとうベルアンドセバスチャン、また来てね!絶対ね!

以上、B&S Fanatic Girlからのお礼でした。
*来日前のちょっとした事件!*

多分、ご存知の方はまず居ないと思いますが私は去年の夏と冬、B&S布教活動と銘打って
London時代に知り合ったベルセバ好きの女友達と
‘Girls With Naivity'という名前だけはとても立派な
ベルアンドセバスチャンコピーバンドをやっていました。皆、ほとんどが初心者なのに、私の勢いに飲まれ
快く引き受けてくれた彼女達には、ほんと感謝しています。

アコースティックギターとちょっとした伴奏だけでできる簡単な曲を6−7曲、1から10まで手取り足取り練習をして
ライブをしたりもしました。そしてその場のノリで
演奏を録音したテープをB&Sのオフィスに送りつけたりもしました。
‘ハロースチュワート!プリーズカムトゥジャパン’なんてメッセージも入れたりして・・・。お恥ずかしいね、ほんと。
でも、やることやってみると、反響も返ってきたりするものらしく・・・ こんなことがありました。

B&S来日公演の3日ほど前、某チケット会社様から私あてのお電話が・・。
‘ののみさんですか?’‘は、はい’‘ええと、ベルアンドセバスチャンのマネージャー、ニール氏からこちらに
メールが届きまして・・’‘はあ。’‘日本にはベルアンドセバスチャンのトリビュートバンドがあるらしい、
もしよかったら、東京公演の前座のような形で2−3曲彼らにプレイしてもらえないだろうか?とあって、
あなたの連絡先が添えてあったのですが・・・。’‘まだそのバンドはやっているのですか?
そういうことは可能でしょうか?’

ひょえーーーー。ぜ・・・ぜんざ?あのへなちょこバンドが?!
私は興奮してT.P.O.もわきまえずに喋り倒してしまった。確かにやってましたけれど、わ・・わたしたちの演奏なんて
人様の前でできるようなシロモノじゃないんですう!ほんとに下手なんですよ!'

結局お断りしましたが、(当たり前じゃん!)なんだか、やることはやってみるもんだなあと思いました。
でも、無責任な私の行動を覚えていてくださったニール氏には、
感謝感激雨あられでした。本当に、
ファンを大事にするバンドなんだ、とつくづく思いました。
ごめんなさい。でも次の来日の時には是非!また私たちに頼んでください!
頑張って練習しておきますので・・・・。  なんてね。(笑)
*運命のいたずらの舞台裏*

Lazy Line-Painter Jane

ベルセバの曲たちの中でもかなりアップテンポでノリの良いゲストボーカルにモニカ・クイーンさんを従えた1曲。
歌詞の内容やビデオクリップも共感しまくりで、特に‘Boo! To The Bussines World!'っていうラインが気に入った。
だって、‘BOO'だよ!?F**KでもS**Tでもない。BOO!だよ。そこが優しくて凄く好きなんだ。

初めてこの曲を聴いた時から、いつかどこかで歌いたいと思ってた。私は好きな曲があると、歌詞を覚えて歌わなくては
済まない性格で歌詞は手で書いて覚えたし、Bowlieのビデオも何回も見て一緒に歌ってた。
いっつもいっつも歌ってた。CDを聴くたびに歌ってた。まるで私がモニカになったように。

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11月14日の赤坂ブリッツで、私にとって素晴らしいチャンスが巡ってきた!
もしかしたら今から歌えるかもしれない!モニカになれるかもしれない!
それは偶然が重なり合ってできたことで、本当にラッキーな出来事だった。
スチュワートと大声でやり取りをしている間も私の心臓はどきどき高鳴っていたけれど、
何だか不思議な自信があった。この曲ならできる!
だって私の口からでた曲名はいつも歌ってるあの曲だったから。
Lazy Line-Painter Jane

横に居るスチュワート。CD通りの始まり・・・。そして私はいつものように歌った。
いつものようにモニカになりきって。前に居る皆の声援。眩しいライト。夢見ごこちなひととき・・・。
歌い終わってステージのすそへ入った時に迎えてくれたドレッドのクルーのお兄さん。
‘You did good job, girl!'
‘ステージ終わった後にまたおいで’みたいな声も。笑いながら2階席へあげてくれた見張りのお兄さん。
目が合ったときのサラの笑顔。ステージから見た2階席の父。
‘It was my dream, sing with Belle and Sebastian!'私の声。
何だか断片的にしか思い出せないけれど、
たくさんの人に支えられてた。
何だかとても感動したし、感謝の気持ちで震えてしまった。

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その日のライブのあと、今日抱えてきたおみやげ(手作りクッキー、バナナケーキ、ブラウニーと手編みマフラー
でも時間が無くて5人分しかできなかったけどー。)を渡したくて、誰も居なくなった会場へ入った。
さっき、またおいで!と言ってくれたクルーのお兄さんを発見。
‘あのー、これをバンドのメンバーに渡して欲しいんですけど・・・’‘ちょっと待ってな、今スチュワート呼んで来るから。’
‘まじー!’そのお兄さんはなぜかPennyWiseのTシャツを着ている。
‘PennyWise好きなのですか?’‘いや、ただ裏のプリントがかっこよかったから。
このバンドのこともよく知らないんだよ。’‘苦笑’‘あなたも、イギリスから来たのですか?’‘うん、グラスゴーからね’
と、スチュワートが走ってきた。身軽だ。‘ハーイ!さっきはよかったよ、これあげる。’
わお!ニューシングルだ!
‘まじで?あの、私おやつとマフラー作ってきたんです・・・’
‘オー本当に?それはいいや、僕ブラジルでマフラー無くしたんだよ・・。’
なんだかよくわからない会話だけれど、写真なんか撮ったりとかして気さくなスチュ。
‘そうだ、Tシャツもあげるよ、売り切れる前に早く行こう!’
2人でTシャツストールへ行くとまだたくさんのお客さんが居てパニックが・・。
あーどうしよう・・・。心配する私を横目に‘今度、新しい商品を作ったんだ。
B&Sティータオルなんだけどね、小さなタオルなんだ。どう思う?’
‘ティータオル?欲しいねえ!’‘ところでどのTシャツが良い?’
ファンキーカップルがいいです。サイズはキッズL・・・’‘OK!’
といってスタッフからTシャツをいただいてくれた。あーラッキーな私。
そしてファンの皆に囲まれるスチュ。男の子が日本語で話し掛ける。
‘ちょっと、彼の言ってること訳してもらえないかな?’‘はあ。’
‘彼はSinister LPが1番好きだそうですよ’なんて、えせ翻訳家になりすます。
それからどうしてよいのか解らなかった私は適当に見切りをつけて
‘See you tommorrow'といって会場を出た。

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スチュワートは何だかとっても正直で、風のような方だ。
今度はもっと色々とお話をしてみたいとつくづく思いました。