Interiors
'インテリア'
1978年作品
ウディは出てない。
初心者度 ★★☆☆☆
無音度 ★★★★☆
コメディ度 ★☆☆☆☆
ウディの意外性度 ★★★★★
どんなお話?
ウディ・アレン渾身の力作。
今までに無いスタイルの静かでダークな作品。
N.Y.のとある家庭、圧倒的な無言の支配力を持つ神経質な
インテリア・デザイナーの母イヴ(ジェラルディン・ペイジ)を中心に、
彼女につくしてきた夫(E.G.マーシャル)と冷たく育ってしまった3人姉妹。
長女レナータ(ダイアン・キートン)は子持ちの詩人
末っ子のフリン(クリスティン・グリフィス)はB級女優
そして未だに自分を見つけられず母の近くに住む
特に神経質な次女ジョーイ(メアリ・ベス・ハート)。
ある日、朝食の席で夫が試験的に別居をしたいと
言い出したことから、イヴによる完全なる家庭が狂ってゆく。
そして傷心の母親を気遣う娘達の元に、父親はパール
(モーリーン・ステイプルトン)というイヴとは正反対の性格をもつ
婚約者を連れて戻ってくるのであった。
ビーチのそばの、清潔な青白い家。
完璧にコーディネートされたインテリアたち。
そして家族をインテリアのように扱ってきた母親。
ウディ・アレンの作品ではないような無機質な世界。
*見どころ*
いやーまいりましたねー。
これがあのスリーパーを創った監督の作品か!?
まず、音が無い!そして暗い!
登場人物がめったに笑わない!
ウディ自身はベルイマン監督風に創ったようだが、
私はその監督の作品を見たことが無いのでこう言っておこう。
マイケル・ウィンターボトム監督をもっと美しくした感じ?!
とにかくこう、画面にフィルターがかかったように
ぼんやりと暗いのです。物語りも痛々しいし。
でもそこはウディ、ちゃんと飽きさせない創りをしてます。
最後までちゃんと見ましょう!
まず、ダイアン・キートンがすっごいやつれてる。
馬鹿笑い無し、あほっぽさまるでなし、元気も無い。
そしてメアリ・ベス・ハートも素晴らしい熱演!
とはいえ全く笑わない。すごいですねえ、ほんと。
姉妹そろってダークな服装&ダークな性格なので
パールの人間的なおおらかさと赤いお洋服が救いです。
衝撃的な悲しい結末なんですが、ほんと、あれで良かった。
まあ、皆さん心して見てくださいね。
静か過ぎて息が詰まりますから。
でも、面白かった。私は好きですねえ。