朝日新聞連載小説辻井喬著『終わりからの旅』

   大津英敏挿絵原画展
 2005年5月19日(木)〜6月13日(月)
 9時〜17時   ※期間中無休
 有明美術館
ギャラリートークとサイン会 28日(土)2時〜3時
紙面に掲載された挿絵のなかから約60〜90点を展示する。すべてカラー。パステルで、小説の一場面や、舞台となった長野・京都・ミャンマーなどの風景が、詩情豊かに描き出されている。

大津 英敏(61)

 熊本市生まれ、3歳ごろに福岡県大牟田市に引っ越し、県立三池高を卒業後、東京芸大で油彩を専攻した。独立美術協会会員で、多摩美大教授。

 大津さんは、小説を読み情景をイメージする。各地に取材旅行して、小説と絵の一致を心がけているという。
 紙面では白黒の場合が多いが、原画はすべてカラー。パステルで描いている。水彩だと乾燥させる必要があるが、パステルは描いてそのまま仕上げることができるので、連載の仕事に合っているという。
「明るく柔らかい色彩である点も、気に入っています。」と作者のことば。

大津さんは、昭和五十八年に第二十六回安井賞を受賞し、有明美術館での開催は「安曇野のすばらしい環境で生まれた作品が多く、ぜひ会場にしたい」という本人からの希望だった。

連載後は、読者が美術館を繰り返し訪れるなど反響が大きかった。館長は「安曇野は主人公の原風景で、小説と挿絵で忘れがたい情景として描かれている。原画を眺め小説を読み直すことで安曇野への思いが新たに深まる」と話している。
(2005.05.18市民タイムスより抜粋)
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