■ 6_January -the mission between the mission ■ (2)


 ベッドの下にふたり分の服が散らばってる。
 波のようにうねったシーツの中に託弥は片膝を立てて座ると、その脚の間に俺を座らせた。
 託弥の指先が肩をなぞっていく。そのまま俺の腰を抱いて、今度は唇が鎖骨を探る。腰に回した手はまた脇腹を伝って、今度は乳首を捉えた。
 たったこれだけのことで、俺はもう昂っている。託弥とくっついてる身体全部がとろけそうに熱くて甘い。
「…テメーに触られてるとこ全部、気持ちいい…」
 息が切れ切れになる。
「そんなこと言われたら…もう止められねえんだけど。」
 俺の耳の裏に唇をつけて、うわずった声で託弥がつぶやいた。
「俺は最初っから途中で止める気なんかねえし。」
 俺は託弥の首に腕を回して言った。
「なあ…乗ってもいい…?」
 何も言わない託弥に、その姿勢のままゴムをつけてやり、向かい合わせに座って、俺は少しずつ腰を沈めた。
「…なに、これ…すげえ硬え…」
 身体が震える。
「おまえがあんなこと…言うからだろ…」
 俺の腰を支えて、苦しそうな声で託弥も言った。
「動いて…」
 俺は身体を揺すって、託弥にねだった。託弥はやっぱり何も言わず、俺の腰を支えたまま激しく突き立ててきた。
「あ…あっ…あぁ…」
 声を抑えることができない。
「おまえ…声…」
 託弥が俺をじっと見てる。
「…しょーがねえだろ…」
 俺は託弥の腕を掴んだ。
「テメーのせいなんだからな…っ」
 そう言うと、託弥はますます激しく動いてきた。俺の身体ががくがく揺れる。
「託弥…もっと…っ」
 目の前が真っ白になる。
「もっと…俺にがっつけよっ…」
「これ以上…どうやってがっつけばいいんだよ…」
 託弥がどんどん余裕をなくしていくのが分かる。
「そんなことしたら…俺、狂っちまう…」
「狂えばいい…」
 掴んでる指先まで震えてきてる。
「そうすれば、一生…俺から離れらんなくなる…」
 その瞬間、託弥は俺の身体を倒して覆い被さってきた。
「おまえは…どうなんだよ…ひばり…」
 でも、激しく突き立ててくるのは止めない。
「俺…?」
 託弥の唇が俺の顎をかすめる。
「…もう…とっくに…狂ってる…」
 俺を見下ろす託弥の顔がくしゃっと歪んだ。動きがますます速くなる。
「…ひばり…俺…イキそう…」
「…ん…」
 嬉しい。もっともっと、俺でいっぱいになればいい…
「あ…ひばり…あぁ…っ」
 託弥は小さく叫ぶと、びくっと身体を震わせた。直後、
「…あ…あ…」
 俺もとろとろなのを放ってしまっていた。

 ふと気付いたとき、俺は託弥の腕の中にすっぽり包まれていた。
 少し眠ってたみたいだ。首を回して見ると、託弥もまだ眠ってる。
 託弥の寝息が俺の額に掛かる。俺はもう一度託弥の腕の中にもぐり込むと、その背中に腕を回した。
 あったけえ。託弥の胸に頬をつける。とくとく、と鼓動を感じる。
 こんなにも満たされて、俺は生きてる。ずっと欲しかったものが、俺の腕の中にある。
 今まで、こんなふうに求められたことも、求めたこともなかった。身体なんて、心臓の入れ物だと思ってた。それでいいと思ってた。
 でも…俺をこんなふうにあっためてくれるのは託弥だけだと思う。
 託弥を守る、ってずっと思ってるけど…守られてるのは俺の方なのかもしれない。
 一生離さない、って言ったのは、その場の戯言なんかじゃないんだ。俺にとっては多分、こんなの最初で最後なんだと思う。


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