遊びは遊び

　自分では真面目なつもりでいながら遊ぶ事が大好きな私。一般的に理解しにくい行動で周
囲から真面目とは見られないこともあるが、それはそれで仕方がない。

　幼い頃から遊びが大好きだった私は、仲間と遊ぶのもひとり遊びも両刀。勉強はいい加減
であったが遊びの約束はいつでも律儀に守るのは、幼い頃から今にいたるまで少しも変わら
ない。

　私がパチンコをするのは、人とまともにつきあい、店に来るお客様にあまりにも熱心な対応
をするために疲れた自分を癒すため。ひとりになれる時間を持ちたいがため。そして、パチン
コが大好きだという紛れもない事実。新しい台にチャレンジしたいという気持ち。

　でもそれはあくまでも遊び。本気になどなった事はあまり無い。わかりやすく言うと、パチン
コで勝とうと思って出かけたこともなければ負けた事が悔しいと思ったこともあまりない。だか
ら、負けても取り返そうと思うこともない。

　もちろん、負けていながらお金を使う時は勝ちたい一心。とりもどせたら・・・。と思う気持ち
で一杯なのは書くまでのこともない。でも上手に遊べればそれでいい。20年近くパチンコをや
って、遊び方を覚えたのか、それほど損する事もなく楽しめている。ほんとうに損ばかりしてい
たならば私の性格では、きっとここまで長くは続かなかったのではないかと思う。何時までも
続けたい趣味のひとつである。　

　しかし、残念なことに最近パチンコ業界も行くとこまで行ってしまって、以前のようにトロリト
ロリと遊ばせてはもらえない。勝つか負けるかの博打台が多く、これでもかこれでもかと、刺
激的な光を出してみせたり、大当たりを期待させる予告機能をたくさん開発してみたり・・。発
展すればするほど、素朴なパチンカーをがっかりさせている。単純な台が姿を消しタッチパネ
ル式のような台まで出てきた現在、昔からのファンでパチンコ離れをする人も多い。

　それでも続けていられる私は、パチンコを遊びだと割り切っていられるからだと思う。

　ところが私のもうひとつの趣味のネットマージャン。これにいつのまにか本気になってしまっ
た。もちろん金銭は全く絡まず、これこそ全くの遊びでよいわけだが、マージャンにある程度
プライドを持っていた私は、すっかり意地になってしまった。

　何も知らぬうちは、ただ楽しく遊んでいた。４人打ち。チャットもあるわけで、その仕組みに
ただ感心しながら打っていた頃は楽しみばかりが強かった。

　しかし色々と仕組みがわかり、自分のレベルが数字で表示され、その数字の上下の方法
が非常に複雑であることを知り、すっかり本気になってしまった。

　楽しむよりも勝ちたい。そうなるとその日のトータルがプラスになるまで止められない。夜、５
時間も６時間もパソコンから離れず、ひたすら打つことさえあった。小さなゲーム機を買った
時でさえそうであったのだから、今回のことも不思議ではないが、ゲーム機は、最終クリアで
飽きてしまい卒業できた。しかしネットマージャンにクリアはなく、まして、勝ち続けることなど
ほぼありえない。目標点数を決め、それを追ってひた走る。

　しかし、そんな努力を無にする事が最近おこりはじめた。ネットエラーである。エラーで落ち
たあいだに点数はバンバン減り、自分のコツコツとしてきた努力が水の泡。相当な頑張りで
得られる30点を一回のエラー落ちで失うことを知って、なんとも気持ちがしらけてしまった。

　何も知らずに遊んでいればよかった。知りたがらなければ良かった。それでも、いろいろと
知りたがるのも人間。疑問を持ったら聞きたくなるのも人間。知ったときの嬉しさは格別。で
も・・。

　PCのエラーでむなしい思いをした私は、これでまたひとつ学んだ。遊びは遊び。本気になら
ず適当に遊ぼう。楽しい時を持続するために・・・。

　今後もそんなことを頭において遊びとは上手に付き合って行きたいと思う。

　　（大好きなパチンコ　バカボンの大当たり回数とネットマージャンの回数どちらも1000回を
はるかに越え、なんとなく書きたくなりました。）

　　　　　　　　　　　　　　　　（2002年　5月29日記）