*The Boy With The Arabstrap*

1)
It Could Have Been A Brilliant Career

2) Sleep The Clock Around
3) Is It Wicked Not To care?
4) Ease Your Feet In The Sea
5) A Summer Wasting
6) Seymour Stein
7) A Space Boy's Dream
8) Chickfactor
9) Dirty Dream Number Two

10) Simple Things
11) The Rollercoaster Ride
さて、赤で勢いに乗ったベルセバは、97年の夏に3枚のシングルを出します。
全て4曲ほど入ってて、しかもアルバムには入れてない曲のみ!(アルバム1枚出せるね)
これもベルセバ流で、一筋縄ではいかない感じが出てていいよねー。
そうして、1998年の初秋に通称
‘緑’のこのアルバムを出します。
で、なんとその年の
BRIT AWARD新人賞を獲得するという快挙を成し遂げます!
(詳しくはDVDに出てるから見てね!) 本国イギリスではもちろん、日本でもこの‘緑’
大いに話題となり、(あー私はその時ロンドンに居たのでわかんないけど)
ベルアンドセバスチャンをベルセバと略す言葉も日本では当たり前になったのです。(?)

そして、1999年には自らBOWLIE WEEKENDERというインディーキッズのためのフェスを
イギリスで行い、
私を自分たちの世界に引き込むことに成功したのです。(あーごめんなさい。)
そう、この‘緑’は、ベルセバの大きな一歩、歴史的1枚であります。
音的にも、ずいぶんと成長、飛躍し、スティービーやベルがボーカルをとってみたり、
ベースのスチュワート・デーヴィッドの語りも聞けます。
初めてベルセバを聞く人は、まずこれからいきましょう。私もそうだったので。

さていってみようか、思いでたっぷりのこの1枚。
皆さん、
ハンカチの用意はいいですか?


It Could Have Been A Brilliant Career

さてと、出だしは相変わらずのはかなさです。はたしてこれでボリュームはいいのか?
という勢いですが、大丈夫です。変に上げると、痛い目にあいますので。
いろんな打楽器が効果的に出ています。そしてスティービーとのハーモニーもすばらしい。

Sleep The Clock Around
はあああああー、皆さん、きっとこの曲を聞いて、ベルセバにはまった方も多いと思います。
そうです、イゾベルさんとスチュワート氏のゴールデンコンビによる名曲。コードなんて
たった4つしかないのに、ここまで世界を表現できるって、やっぱり天才じゃないでしょうか?
2人のか細い声にミックのトランペット、クリスのキーボードが絡み、果てしない幻想世界を
造り出してます。これもよくコピったなあ。完璧に歌えると気持ちいいんだ!ライブでもよく
やってくれます。そして、ライブバージョンは盛り上がりがハンパないんです。最強。ちなみに、
これは不眠症の子が町を彷徨って、いろんなひねたことを考えて、遂には眠れたという話です。
歌詞内容

Is It Wicked Not To care?
イゾベルさん、通称ベルの世界です。ジャン・コクトーに影響されたようで、PVには
彼の言葉が出てきますね。彼女の声と美しい鉄琴、サラのバイオリンがあいまってなんとも
夢見ごこちな気分にさせてくれます。まるでここが日のあたる川べりのような・・。ね?
ああ、この曲も思い出がよみがえります。美しくもはかないベルセバの日々・・・。

Ease Your Feet In The Sea
足を海辺に伸ばそうよ、水の心地よさを感じよう・・・という初夏にぴったりのとてもきれいな曲。
前のベルの曲からの流れがたまらないとある人は言います。私もそう思う。最高。
スチュワートの声とスティービーのアルペジオ、リチャードのドラムに鉄琴、ベルのハーモニー、
どれも欠かせないこの曲の要素。 さあ、家の中になんて居ないで、川へ行こう!
そしてサンドイッチとチーズとワイン片手に踊ろう!


A Summer Wasting
うん、このアルバムは季節にたとえると絶対に初夏だね。 これも夏がテーマの曲。
サマー・ウェイスティング、夏の無駄使い。 夏の間の7週間、ずっと川べりに行って、
ずっと新聞を読んで、ずっと夜更かしをして・・・少し罪悪感を感じて・
でも、これが夏の無駄使いなら、なんでこんなに自由に感じるの?
すばらしい。
歌詞内容

S
eymour Stein
おおーっと、スティービーがボーカルをとる始めての曲です。ずっと、スチュワートとベル
の声に慣れてた私たちには少し違和感を感じますが、聞けば聞くほど癖になる彼の鼻声。
とってもセクシーですね。スチュワートには出せない世界を出してます。
クリスのキーボード、ピアノもポイントですね。
ちなみにSeymour Steinさんのことを歌ってま
す。誰?いったい誰?

A Space Boy's Dream

さてさて、なにやら怪しげな雰囲気が漂ってきました。これはクリスのグルーヴィーな
キーボードラインをフューチャーした
実験的な語りソングです。
ヴェルヴェッツのWHITE LIGHT WHITE HEATに入ってるTHE GIFTみたいですねー。
しゃべりもスコティッシュなまりで、なにげにジョン・ケイルみたいだし。(彼はアイリッシュ)
声はベースのスチュワート・デーヴィッド氏。 宇宙人にさらわれた夢を見たという話です。
アップダウンが激しく、ストーリー性のある音なのでとてもわくわくします。

Dirty Dream Number Two
ダーティードリームナンバー2です。なにか変なことを夢に見たのでしょう。
このPVもかなり意味不明なんですが、ベルセバワールドなので許します。
あのかわいい女の子はスリーターキニーのコリン?(レアすぎ)
壮大なストリング隊を配したドラマティックな曲。 途中のサラの語りも素敵。
スコティッシュ訛りがかわいい。 ライブでもかなり盛り上がる曲。


The Boy With The Arabstrap
これは表題曲、Arabstrapというバンドも出ました。今も活躍中です。
同じグラスゴーなんで何か関係あるのかしらねえ?今度聞いてみよう。なぜかこの曲は
シングルカットされた並みに
有名。されてないよ。 これもコードは3つなのに、
いろんな楽器のハーモニーで聞かせるベルセバお得意のやりかた。
ピアノをたたきながら歌うスチュワートが目に浮かぶ。クラブでかければ
ノリノリになること受け合い!実際これで踊ったことあるよ!ロンドンで!


Chickfactor
チックファクターというなんとも可愛らしくWEEな響きの曲名、大好き。なんでも、
チックファクターというのはアメリカのベルセバファンによるファンジンの名だとか。
うん、確かにこのころのファンジンはすごい盛り上がりを見せてました。
きっとスティービーはNYでかわいい女の子に出会ったんだろうなあ・・という歌。
ベルとスティービーのハーモニーもいけますねえー!


Simple Things

なにやらこれもドラマティックな始まり。でも私はあんまり好きじゃない。
スチュワートの声がなんか無理してるし、盛り上がりがうるさすぎる。
あ、最初音が小さいからってボリューム上げとくと痛い目にあうよー!


The Rollercoaster Ride

さて、夢の世界の終わりはローラーコースターに乗って、だよ。
静かに静かに歌われるのも寂しい人間のお話。でもローラーコースターに乗っちゃおうよ。
悩みなんて心の奥に抱えててもいいから、踏み出そう!

はかなく、ひたすらはかなく、ベルとスチュワートの声に癒されながら、
私たちは現実の世界に引き戻されるのよ。 やだよやだよ、もっと聞いていたい。

でも大丈夫、
私たちのそばにはいつもベルセバが居てくれるから