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令和2年度 研究概要 (第1部門)

NPS2020101
題  目 釜無川源流域におけるキョウチクトウ科のツルガシワ及び昆虫類の調査
研究者 五味 直喜
概  要 南アルプス釜無川源流域における調査で、タチガシワと思われていた植物が、ツルガシワであることを確認した。過去の諏訪周辺地域の植物相に関するいくつかの文献等を調べてみると、これら二種の分布記録については統一性がなく、混同しているように思われる部分もあった、一方、1997年に出版された「長野県植物誌」(信濃毎日新聞社)において、両種は長野県では未確認の植物として扱われている。今回の調査では、釜無川源流周辺から関連する植物の個体の採集してより詳しいデータを得たことにより、県内の文献との照合を図り、県内におけるツルガシワ及びタチガシワの分布の実態を明らかにするための足掛かりとすることができた。
NPS2020102
題  目 光量と光質の違いによる植物体内の硝酸性窒素量の変化
研究者 長野県上伊那農業高等学校 バイテク班(顧問 有賀美保子)
概  要 光合成に使われるのは主に青色と赤色の光であるが、光の色によって植物体内の硝酸性窒素量に変化があるのではないかと考えシクラメンを材料として、本実験を行った。また、シクラメンは生育時期により植物体内の硝酸性窒素量が変化することが知られているため、本校のシクラメン内で実際にどのように変化するのかを時期を変えて調査した。光量子計で栽培ハウスや実験室でシクラメンに届いている光の波長と光の量である光量子束密度を測定し、目に見える光の量と色の違いを知ることができた。実験からは、生育段階によりシクラメン体内の硝酸性窒素量の変化を確認できた。また、光の色の違いによって植物体内の硝酸性窒素量が変化する傾向があり、植物の生育段階に合わせて光を照射していけば開花時期や生育調整に応用できるのではないかと考えた。他の植物でも検討する必要があり、現在はシネラリアで調査をしている。
NPS2020103
題  目 絶滅危惧種アカモズの捕食者の特定
研究者 松宮 裕秋
概  要 アカモズ(亜種アカモズ)は繁殖地がほぼ日本に限られた鳥でありながら、個体数が極めて少なく、環境省および長野県のレッドリストで絶滅危惧TB 類に選定されている。効果的な保全には、個体数存続に負の影響を与える要因を把握することが必要である。長野県では、本種の繁殖失敗要因の9 割が巣内雛や卵の捕食であることが分かっているが、どのような捕食者がどの程度捕食しているかは明らかでない。本研究では捕食者の特定を目的として、自動撮影カメラ等を用いた本種の巣の撮影を行った。2020年は長野県中部で16 ペアの営巣を確認し、そのうちの4 巣で捕食を確認した。カメラを設置した巣は、いずれも捕食に合うことなく巣立ちを迎えたため、捕食者の撮影には至らなかったが、その他の巣の状況から、種が異なる複数の捕食者がいると推察された。来年度も継続して調査を行い、捕食者の特定に努めたい。
NPS2020104
題  目 長野県における在来イワナの遺伝的集団分布
研究者 柳生 将之
概  要 長野県には、亜種ニッコウイワナ(日本海流入河川)とヤマトイワナ(太平洋流入河川)が分布するとされている。しかし、これまでに報告されているイワナのmtDNAによる遺伝子情報では、木曽川水系には同じ太平洋流入河川の天竜川水系とは異なる集団がみられる一方で、天竜川水系と千曲川水系(日本海流入河川)では明確な違いがないことがわかっている。このため、本研究では、長野県の河川水系ごとに異なると考えられる在来イワナ集団の遺伝的な違いを明らかにすることを目的とし、長野県内複数の調査地点でイワナのサンプリングと遺伝子解析を実施することとした。研究期間は令和2年6月1日から令和4年1月31日とする。令和2年度は4箇所でイワナのサンプリングを実施したが、遺伝子解析は未着手である。令和3年度は9月までにサンプリングを終了し、12月の研究会で成果を発表する予定である。

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