*Fold Your Hands Child,
You Walk Like A Peasant*
1) I Fought In A war
2) The Model
3) Beyond The Sunrise
4) Waiting For The Moon To Rise
5) Don't Leave The Light On Baby
6) The Wrong Girl
7) The Chalet Line
8) Nice Day For A Sulk
9) Women's Realm
10) Family Tree
11) There's Too Much Love
さてさて、‘緑’の喧騒が少し落ち着き、業界をなめた素晴らしいシングル
This Is Just A Modern Rock Song をリリース、そして2000年に入ってベルセバは、
私たちの度肝を抜くびっくりシングルを発売します。その名もLegalMan。
今までのベルセバでは考えられないような60年代風ゴーゴーディスコチューン!で、
PVでは皆踊り狂ってます。 そこから私は彼らの第2期が始まったと言ってしまいましょう。
(いや、この前のシングル、LegalManから始まってたかもしれない!)
今までのはかなさ、弱々しさから脱皮、しかし彼らの世界でしかありえない、グルーヴィーで
凝った音作りをはじめます。 ストリングス隊は常設、サラもボーカルを取り始め、スティービーは
自分の声により磨きをかけ、スチュワートとの2人リードボーカル時代に入ります。
ツアーでファンたちとも熱心な交流をはじめ、この翌年、私は前スロウグラフィティ管理人と
グラスゴーまでインタビューにでかけ、バンドメンバーの気さくな暖かさに触れ、感動します。
そして、その甲斐あって、その冬にはベルセバ、初来日をします。
さて、そんな中届けられたLP、Fold Your Hands Child, You walk Like A Peasant
(子供たちよ、手に手をとれ、君らはまるで農民のように歩いている)←意味不明。
そうそう、ここについているショートストーリには、素晴らしい言葉が書かれています。
この作品、今までのベルセバとはやはり確実に成長、発展しています。彼ら自身もスタジオに長くこもり、
苦労してこのLPを造り上げたようです。 音の厚みが違います。 しかも色んな要素をクリアに
小奇麗にまとめていて、すごく美しいです。 そして何より、色んな曲調にまずびっくりさせられます。
通称‘黄色’ではいってみましょうかね。
I fought In A War
それでもやっぱりベルセバの第1曲目は、やはりはかない弾き語りで始まります。
なにい?!と思うくらいの哀愁に満ちたこのコード進行、アルペジオ、そして内容は
戦争に行った兵士からの手紙。スチュワートのきれいな声にストリングス、とミックのトランペット
が絡み、おおー、すごい。この誇大妄想的なところ、最高。
The Model
ははあ・・・。 うまい。実にうまいです。 寂しげな曲から一転アップテンポなメジャーコードです。
ベルセバのジンクスを知っていますか? それはLPの2曲目が必ず素晴らしいこと。
白も、赤も、緑も、そしてこの、黄色も。 ピアノ、チェンバロ、ストリングス、ミックはなんとホルン
に挑戦、そしてスチュ、スティービー、2人が交互にボーカルをとってつないでいくという
新しい曲調に挑戦、それがすごくうまくいってて、これを聞いてる私たちはなんとも暖かくて
優しいものを受け取れる。 踊りだしたくもなる素晴らしい1曲。歌が終わってからのインストも
ずっと続いてほしいくらい綺麗で美しい。 うん、名曲。ライブでも欠かせない。 歌詞内容
Beyond The Sunrise
そしてまたびっくり!なんだこれは?最初聞いた時は誰もが思ったはず。
これはあのスティービーの声か?野太い!そしてやけにドラマティック!
スティービーとベルが掛け合うんだけれど、スチュの聖歌隊風コーラスも聞こえる。うーん。
歌ってることは、きっと聖書かなんかが元になってるに違いない!
アコギのコード進行の時のガッ!ガッ!てのがよーく聞こえて、ぐっとくる。
不思議だけどなんだか魅了される曲。
Waiting For The Moon To Rise
これはサラがボーカルをとる初めての曲。 いつも陰に隠れて色んな楽器をプレイしてくれてる
サラが表に出てきて歌うと、こんなにもまた新しい世界が広がるなんて・・・。歌詞内容
月が出るのを待ちわびてる女の子の話。 とってもロマンティックで大好き。
フルートの調べ、バイオリンの小技、チェンバロのリフ、何気に難しいコード進行。
コピってみたけど、難しい。何気にサラの声は低いことに気づく。 サラ、とっても才能あるのね!
でも、この曲の終わりがなんでメジャーコードなのか、私にはわからない・・・。
Don't Leave The Light On Baby
今度はクリスのグルーヴィーなキーボードリフから始まる、ベルセバでは珍しいR&Bだ。(?)
ジャズか? これもサラとスティービーのコーラスが素敵!
しかも、スチュワート、Bloody Stupidとかって今までにない汚い言葉使いをしてるし!
(いや、ノリよ、ノリ。)しかも、BABY!だし。これにはびっくりさせられた私。
メンバーたちはこれがとっても気に入ってるみたい。 はっきり言って私はあんまりだけど。
The Wrong Girl
今まで、スティービーのキャラがいまいちつかめなかったけど、ここからわかった。
PVでは、振られてばかりの男の子だし、なんだか気の弱い優しい青年のようだ。
でも、音楽やらせると超クール!みたいな。 これは彼の代表曲。
ベルがカウベルをカンカンひっぱたくのがおもしろい。ライブでも頻繁にやってます。
The Chalet Line
ここで、来ました、スチュワートのピアノ弾き語り。マジカルモーメント。
キャンプのシャレーでレイプされた女の子の話なんだけど、やり場のないむなしさが歌われる。
ここでもFu*kin が出てくる!おおー、怒るベルセバ。
スティービーのか細くセクシーなコーラスもたまりません。
Nice day For A Sulk
♪不機嫌日和!さてチップス片手にパブにでも寄ろうか。それともマンフレッドマンで踊ろうか。
ボビーは酔っ払って、クライド河に落ちちゃった♪なにげない一日をピアノとエフェクトかけた
スチュワートのボーカルでどうぞ!(そのボビーは次のシングルからベルセバに参加。)
Women's Realm
そろそろ〆に入るところで、1曲皆の結束をみせつける。 ハンドクラッピングと共に始まって
ピアノのスチュとベルがお互いにボーカルをとりあい、そこにスチュワートのコーラスが入る。
うまーく自分の声を重ねるところあたり、ニクイ。ドラムも盛り上がって、
ストリングスも最高潮。もちろんミックのペットも冴える。
平和でやさしく、かぎりなく美しい、ベルセバ2期特有の曲調。
Family Tree
おおーっと、イゾベルさんの世界がやってきました。
ここまでくるとすこーしいっぱいいっぱいだけど、やはりベルはかわいいのでOK。
ステレオラブちっくなパッパラーハミングにカヒミカリィ並みのはかない声。そして歌う、
♪マフィアみたいな家族の中でこんがらがってるなら太ったほうがまし!
私はただダラダラしてるだけじゃないのよう!’まさか、これを最後にベルが抜けるとは
思ってなかった。寂しいよ、ベル。
There's Too Much Love
このびっくりベルセバ第2期アルバムを締めくくるのは、またもやびっくりな1曲。
♪愛がいっぱいであふれてくるよう!♪と踊りながら歌うスチュワート、
赤や緑のころからいったい、彼に何がおきたんだろう!?
そんなの簡単、恋したのよ!恋! 人を愛するって素晴らしいね。
さてさて、これからベルセバはどんな風にかわっていくんだろう?
なんだか期待が膨らむ1枚です。 今までのファンたちは少しびっくりしたけれど、
ベルセバはベルセバ、このアルバムも彼らの歴史の大事な1ページです。
そしてこれをリリースして、彼らは世界ツアーへと旅立っていくのです!
